国土交通省は30日、2012年11月から14年3月までの間、建設業許可を申請するなどした全国の23万1787社のうち、2万7138社(11・7%)が社会保険に未加入だったと発表した。他の業界に比べて加入率が低く、若者らが就職を敬遠する要因になっているとされ、17年度をめどに全社の加入を目指している。
国交省や都道府県は未加入の社に社会保険に加入するよう指導したが、8273社が従わなかったため、厚生労働省に通報した。営業停止処分を受ける可能性があるという。8316社が加入し、残りは指導中か加入確認待ち。※2014/6/30 東京新聞
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<社会保険料は高いけど・・・>
記事によりますと、建設業では1割は未加入という状態です。さらに、適用事業所であっても、試用期間中とかでもないのに、社会保険に入れてもらえないケースもあります。社会保険料は昔に比べて本当に高くなってきています(厚生年金保険料は平成29年まで上昇中)。
この記事で注目すべき文言が、
「他の業界に比べて」です。
さらっと読み進んでしまうところですが、そうなんです、
社会保険に入っていない会社は、結構あるんです!
新卒ストレートで就職された方、お役所勤めの方は、頭で理解しても、体感しているわけではないので、このつらさはなかなか分からないと思います。
「従業員が手取りを多くするため加入を望んでいない」とかいう文言で、片付けられたりもしますが、
「ああ、俺はそういう扱いなんだ。でも文句言えばクビになったり、冷や飯食わされるかもしれないので、だまっとこ(>_<)」がかなり多いように思う。従業員や友達同士で給料を比べたり話たりするんで、薄々おかしなところが気づいてくるんです。 給料が安いのも堪えますが、こういったものは精神的にジワジワくる。
社会保険労務士は、法律や手続を覚えることはもちろんですが、こういった苦悩やジレンマも一緒に抱え模索しながら仕事を進めていきます。
ちなみに、週所定労働時間が25時間未満の人が、社会保険の適用基準を満たす労働時間まで延長させたときは、(会社も負担が重くなるので)「キャリアアップ助成金」を1人当たり10万円支給なんてものがあります。※平成26年度時点。