30日

派遣制度見直し=どんな仕事でも無期限の受入れ可能に

2014.1.30
労働者派遣法の改正案が今国会に提出される見込みになり、派遣労働が大幅に拡大される方向になった。企業は3年ごとに派遣労働者を代えれば、どんな業務でも、ずっと仕事を任せられるようになる。派遣の固定化が進んだり、正社員から派遣への置き換えが進んだりする可能性がある。
 厚生労働省の労働政策審議会の部会が29日午前、労使双方の意見を反映した最終報告をまとめた。厚労省は、最終報告に沿った改正法案を現在開会中の通常国会に出して成立させ、2015年4月に施行することを目指している。
 改正法案の骨格となる最終報告では、企業は働き手を交代させれば、ずっと仕事を派遣に任せられることになった。
これまでは、秘書や通訳といった「専門26業務」は期間の制限なく派遣に任せることができたが、それ以外の業務では派遣を活用できる期間は「3年」が上限だった。この規制を緩和し、すべての仕事で、3年ごとに派遣労働者を代えれば、自社の労働組合の意見を聞くことを条件に、派遣に仕事を任せ続けられるようになる。ただ、人材派遣会社には、同じ職場で3年働いた人の次の働き口を探すことを義務づける。人材派遣業者はすべて国の許可がないと営業できないようにし、悪質な業者は排除するよう制度を改める。 ※2014/1/29 朝日新聞デジタル

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<大転換=すっきりした制度へ>
1986年(昭和61年)7月1日から始まった労働者派遣法は、徐々に対象を広げていきました。
これまで、無制限に派遣社員として任せられる26業種は何か?と悩む必要がありましたが、これでもう悩む必要が無くなります。
すべての仕事で3年ごとに入れ替えれば、ず~と会社の仕事は、派遣社員で回すことができます。
会社として引き留めたい人物だけが正社員、という時代になってくるかもしれません。
確かにボーとしていると、派遣社員のまま人生を過ごすことになり、将来設計が難しくなります。気を付けないとヤバいです。でも、「派遣社員として働いた経験」も「派遣させる側の経験」も両方してみた自分の感想としては、働く側、働かせる側双方にメリットがあり、良いと思っています。

えっ?働く側のメリットってあるの? と思われる方もいるかもしれません。確かに単純労働ですと、ず~と低賃金派遣のまま過ごすことになるでしょう。そこは自分で意識しておかないとマズイです。
ただ何とかして、スキルアップしていい会社に潜り込みたいと願っている方にとっては、新卒で正社員に潜り込めなかったとしても、チャンスが広がります。そう、入ってしまったらこっちのもの! やっぱり長くその会社に居続ける可能性が高まりますから。。。

 

<ハケンの品格パート2望む>
ところで、全然話は変わりますが、昔、「ハケンの品格」というドラマがありました。コメディタッチで描かれていますが、実は派遣社員の揺れ動く気持ちが、なかなかリアルに描かれているなあと思ってました。 主人公の大前春子は、「期間満了でいずれお別れするのがつらいので、親しくならないようにする」というのがありましたが、あの気持ちよーく分かります。 時として、布団かぶって泣きたくなるくらいで、もうこんな気持ちになるのはヤダってなります。
 すこし前、派遣制度について色々叩かれた時代があり、ハケンの品格パート2も流れたようですが、またやってくれないかなあと思っています。