2020年

社長ご存知ですか?従業員への周知義務

このブログ・動画では、暮らしや経営に役立つ「社会保障の仕組み」について、お伝えしております

今回は、”従業員への周知義務”についてです。

 

 

たった1人でも雇えば、様々な周知義務が発生

起業して、イザ従業員を雇おう、と思ったら、様々な届出や周知義務が発生します。

昔と違いまして、労働社会保険制度が複雑になりすぎて、従業員を雇用しているときに、何をすればいいか分からないと感じている、社長や人事担当者も多いのではないでしょうか?

(そんなときはぜひ、お近くの社会保険労務士さんにご相談されることをオススメいたします(^^)!)

 

さて、労働法制度の仕組みの中に、「周知義務」というのがございます。

単に、法律上の手続きや届出を終えているだけではダメで、きちんと従業員へ法令等の周知が必要なものがあるのです。

 

 

忘れがちな5つの周知義務

周知義務が必要なものには、いくつかございますが、このブログでは、特にトラブルや相談が多い5つに絞って解説していきたいと思います。

 

最低賃金
会社内で実際に支払われている賃金が、最低賃金を下回っていなくても、最低賃金の概要を周知する必要があります。

周知方法は、各都道府県の労働局が作成している最低賃金のチラシを、回覧や掲示・備え付けをすれば大丈夫です。

 

24協定

労働基準法第24条により、賃金は毎月全額支払う必要があり、法令で定めのある「税・社会保険料」以外は、勝手に控除してはいけません(つまり所得税や社会保険料は、控除してもよい)。

しかし、社宅費用や社内預金、積立金など控除したい場合は、労使協定を結べば、賃金から控除することができます(監督署への届出は不要)。

ちなみに労使協定の代表者が退職や転勤した場合でも、見本のような自動更新にしておくことで、協定は引続き有効です(新たに結び直してもOK)。

 

36協定(サブロクきょうてい)

労働基準法第36条の規定により、法定労働時間を超えて時間外労働したり、休日労働をさせることができます。有効に残業・休出させるためには、次の3つの要件が必要です。

①労使協定を結ぶ

②労働基準監督署へ届出をする

③周知する

案外、最後の”周知”を怠っている場合がありますので、気を付けましょう。

 

就業規則

パート・アルバイトも含め、常時使用する労働者が10人以上になりますと、就業規則の作成義務が発生します(ちなみに10人未満でも労務管理上、就業規則は作成したほうがいいです)。

①就業規則の作成

②労働基準監督署へ届出をする(従業員の意見書添付)

③周知する

36協定と同様、最後の”周知”を怠っている場合がありますので、注意しましょう。

金庫の中や社長の引出しにしまっておいてはいけませんよ!

 

安全衛生推進者・衛生推進者・衛生委員会の議事録概要

10人以上49人以下の事業所には、(安全)衛生推進者を選任して周知する必要があります(監督署へ報告・届出は不要。”安全”と付く事業所は下図を参照)。

周囲の人たちに周知させる方法としましては、文書による掲示の他にも、腕章をつけたり、特別の帽子を着用させるなどの方法があります。

 ちなみに50人以上になりますと、「衛生管理者」を選任かつ、監督署への届出もして、毎月1回、衛生委員会を開いて議事録を作成し、概要を従業員へ周知する必要があります。

この衛生委員会の議事録は、労働基準監督署の立入調査が入れば、必ずチェックされますが、あまり知られていないせいか、周知する以前にそもそも議事録が作成されていないケースが散見されます。

 

ドリナビ
ドリナビ
今回は、忘れがちな周知義務5つについて、解説しました。
皆さんの事業所では、いかがでしょうか?

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