ねんきん定期便の見方(令和版)

ねんきん定期便の見方(令和版)


<動画版もご参照ください!>

 

今回は、誕生月に届く「ねんきん定期便」について、ポイントを3つに絞り、お伝えして参りたいと思います

 

ねんきん定期便は「ハガキ」か「封筒」

ねんきん定期便には、ハガキ版で届く方と、封筒版で届く方がいます。

節目年齢以外の方に届きます。

さらにハガキの内容が

【50歳未満】と【50歳以上】で少し違いがあります。

節目年齢と呼ばれる、

35歳、45歳、59歳時に届きます。

ハガキと違い、詳しい年金記録の内容が記載されています。

 

 

 

見方のポイント①年金見込額

なんといっても、ねんきん定期便の一番のポイントは、年金見込額でしょう。

なお、50歳未満と50歳以上では、見込額算出の考え方が違います

50歳未満の方は、実際に納付した金額に応じた年金見込額ですので、見込額は非常に少ない値となっていると思います。

それに対して50歳以上は、実際に納付した金額はもちろんのこと、これから60歳まで納付するであろう予測も含めて年金見込額を算出します。

50歳以降はよりリアルな値に近くなります。

 

 

見方のポイント②標準報酬月額、標準賞与額

ハガキ版は、直近13ヶ月分までの保険料納付状況が記録されております。

厚生年金の方は、特に自身の給与明細書と比較して、

「保険料控除額」と「保険料納付額」が一致しているかチェックしてください。

給与計算間違いをしている会社は、結構多くみられます。

正しくない場合は、将来の年金額が変化していきますので、注意しましょう。

 

 

見方のポイント③保険料納付済期間

年金には、3点ほど重要なボーダーラインが存在します。

 

120月(10年) 老齢年金が受給できるラインです。以前は25年必要でしたが10年で受給可能となりました。
240月(20年) 被用者年金として20年以上加入していると、年金の扶養手当にあたる「加給年金」の加算の可能性が出てきます。
300月(25年) 遺族厚生年金が発生する要件です。原則は下記(4)ですが、(1)(2)(3)は、300月無くても「300月みなし」をして支給します。

(1)厚生年金で在職中に死亡した場合

(2)厚生年金で在職中に初診日のある病気やけがが原因で初診日から5年以内に死亡した場合

(3)障害等級1級または2級に該当する障害厚生年金の受給者が死亡した場合

(4)受給資格期間が25年以上ある人が死亡した場合(老齢年金とは異なり、10年の資格期間ではないことにご注意ください。)

 

 

年金は、受け取る場面になって初めて、本当の「ありがたみ」を感じます。

やはり国が用意した、最低限度の生活を支える保険なのです。

特に厚生年金加入は、将来の加給年金や300月みなしをしてくれる遺族年金・障害年金など、手厚い保険制度です。

年金は様々な問題を抱えていますが、イザというときは色々支えてもらえますよ

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