【労働】40歳以上は週25時間以上働くと 認識能力に悪影響

【労働】40歳以上は週25時間以上働くと 認識能力に悪影響

2016.7.21
40歳以上の人々の労働時間と認識能力について調査を行ったところ、1週間の労働時間が25時間を超えると認識能力に悪影響が出るということがわかりました。
これは明星大学経済学部の梶谷真也准教授、慶應義塾大学経済学部のコリン・マッケンジー教授、立命館大学経済学部の坂田圭教授による研究で、メルボルン大学の「The Household, Income and Labour Dynamics in Australia (HILDA) Survey」という、世帯・所得・労働の変遷についての調査結果が利用されています。
認識能力の識別には3つの方法が用いられました。

1つ目は「Backward Digit Span(逆順数唱)」、調査者が読み上げた数字を逆順に復唱していくというもの。
2つ目は「Symbol Digit Modalities Test(SDMT)」、シンボルと0~9の数字が1対のペアになっていて、無作為に示されたシンボルに対応した数字を書くか口頭で答えていきます。
3つ目は「National Adult Reading Test(NART:全国成人読解テスト)」。被験者に英熟語のカードを見せて読み上げてもらうというもので、一般的には50語のテストが用いられますが、ここでは25語のテストが用いられました。

2016.7.21.1
その結果、労働時間が0のときよりは25時間前後の方がスコアが高く、そこからはゆるやかに下がっていきます。
1週間あたり25時間までであれば、業務時間の増加は認識能力に対していい影響を与えていましたが、25時間を超えると業務時間の増加は認識能力に悪影響を与えていました。
週25時間というと、土日が休みで週5日勤務としたら、1日5時間の勤務です。
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<注目ポイント>
1.全く仕事をしない人より、仕事をしている人の方が、普段脳がシャキッとしている。

2.40歳以上で週25時間以上働いている人は、脳が疲れパフォーマンスが低下している。

3.40歳以上で法定労働時間(40H)を超えた女性の労働は、男性以上に効率が悪くなる。

会社が週40時間超のため残業代(1.25倍)を払っていても、実際はパフォーマンスが落ちているので、費用対効果が悪いことを示しています。

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