【労働】失業率下がるも非正規雇用の割合増、 労働力調査

【労働】失業率下がるも非正規雇用の割合増、 労働力調査

総務省は、2017年1月31日、2016年平均の労働力調査を発表しました

 

 

 

完全失業率は3.1%とさらに低下

完全失業率(労働力人口に占める完全失業者の割合)は,2016 年平均で3.1%と,前年に比べ0.3 ポイントの低下(6年連続の低下)となりました。
男女別にみますと,男性は3.3%と0.3 ポイントの低下,女性は2.8%と0.3 ポイントの低下となりました。
完全失業率の男女差は0.5 ポイントです。
また,男女,年齢階級別にみますと,前年に比べ男性は65 歳以上を除く全ての年齢階級で低下,女性は55~64 歳及び65 歳以上を除く全ての年齢階級で低下となりました。

 

 

 

非正規雇用の割合が37・5%と調査開始以来最高

役員を除く雇用者にしめる非正規雇用の割合が37・5%と調査開始以来、最も高くなりました
とりわけ35~44歳、55~64歳という働き盛り、ベテラン世代で正規から非正規への置き換えが顕著です。
なお、非正規労働割合は増加していますが、人数ベースでは、正規社員は、非正規社員よりも多く増加しています。

2016年平均の正規の職員・従業員は3364万人と,前年に比べ51万人増加(2年連続の増加)。
非正規の職員・従業員は2016万人と36万人増加(7年連続の増加)

この10年の推移を見ると、雇用者数は07年の5185万人から16年の5381万人へと196万人増加しております。
しかし、雇用形態別に見ると、正規雇用は3449万人から3364万人へ85万人減少する一方、非正規雇用は1735万人から2016万人へ281万人も増えました。

 

 

 

世界で高まる「非正規雇用」への注目

この労働力調査に先立つ、2016年11月14日、国際労働機関(ILO)は、世界的に拡大している非正規雇用に関する報告書を発表しました。
実はこれ、非正規雇用をテーマとした初めての包括的な報告書になります。
最近数十年間で「正規雇用から非正規雇用への明らかな転換」が起き、企業、労働市場や社会全体に変革を迫っていると強調しております。
正規労働者との賃金格差があるほか、正規雇用への転換が容易ではなく、失業への不安も大きいとの問題点を指摘。各国に対策の充実を求めました。

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