社員が掛け金を自己責任で運用する企業年金「確定拠出年金」(DC)のある会社を退職後、自分の積立金を放置している人が2013年度末時点で43万5677人に上ることが国民年金基金連合会の調べで明らかになった。10年前の47倍で、積立金の移行手続きをした人(41万8775人)を上回る。積立金は半年以上放置すれば運用されず、毎月管理手数料を引かれて老後の年金が減っていく。
◇退職後、移行手続きせず
DCは米国の内国歳入法401条k項に基づく年金制度をモデルにしており、「日本版401k」とも呼ばれる。01年の制度創設時は話題となり、導入企業も急速に増えたが、肝心の加入者の関心は低いままという実態が浮かんだ。
DCは毎月一定の掛け金を払い、加入者の責任で運用する。運用結果は将来の受取額に直結する。会社が月5万1000円を上限(10月から5万5000円)に掛け金を負担する「企業型」(約1万8400社、約464万人)と、個人が任意に加入して掛け金を払う「個人型」(約18万3000人)がある。
企業型は企業年金の一つ。会社員の公的年金は基礎年金(国民年金)の上に厚生年金が乗る「2階建て」で、私的な企業年金は上乗せの「3階」に相当する。DCの場合、会社は掛け金を出すだけで、社員が運用に失敗し年金を減らしても穴埋めする必要がないため、導入企業が増えている。
DCの利点は転職後も積み立ててきた資産を持ち運べることだ。転職先が「企業型」を導入していればそこに積立金を移し、転職先にDCがなければ「個人型」に移す。ただし、半年以内に移行手続きをしないと積立金は国民年金基金連合会に移り、運用されないまま毎月51円の管理手数料を取られる。こうした人は「401k難民」と呼ばれる。
「難民」は制度の普及と共に増え続け、07年度末には11万9675人と10万人を超えた。放置された積立金は12年度末時点で総額約822億円に上る。背景には、積立金の移行時に金融機関や金融商品を自分で選ばなければならない手続きの煩雑さなどがあるとみられている。 ※2014/9/7 毎日新聞
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年金記録問題の1つに、会社の手続きミスというのが多くあります。
基本中の基本である、『「喪失」は退職した日の翌日』というのを知らず、年金記録に空白期間が出来ている方は大勢います。
立派な社会保険制度をつくることも大切ですが、
「手続きが楽」「分かりやすい制度にする」ことも、社会保険制度を良くするには大変重要な要素です。