私が法学部の学生の頃は、まだ労働法は、人気の無い非常にマイナーな分野でした。
(憲法・民法・刑法・商法などメジャーな勉強ばかりでした)
労働法(労働基準法、労働契約法など)とは、基本的には、「弱い労働者」VS「強い使用者」が実質的に対等であるようにするために、作られています。
仮に使用者側が強すぎると、今風の言い方だと「ブラック企業」ということになります。
歴史をたどれば、基本的には、使用者側が強い立場です。
ただ、必ずしも使用者側ばかりが「デビル(Devil 悪魔)」とは限りません。
昨今の人手不足や、労働法の整備、そしてネット等による情報収集によって、労働者側が強い立場になる場面も出てきます。
そうなってくると、今度は、身勝手な行動や言動をふるまう、今風の言い方では「モンスター社員」という場面も表れてきます。
職場における人間の心理とは、このように流動的なものです。
従業員が多くなればなるほど、揺れ動く人間の心理を、うまくコントロール(労務管理)していくことが必要になってきます。