【労働】「社員をうつに」社労士処分と背景

【労働】「社員をうつに」社労士処分と背景

2015.12.30.1
 ※2015/12/30 毎日新聞
 愛知県社会保険労務士会(鬼頭統治会長)は、同会会員の社労士が「社員をうつ病に罹患(りかん)させる方法」などとした文章をブログに記し「社労士の信用、品位を害した」として3年間の会員権停止処分と退会を勧告することを決めた。処分は同会の規定で最も重い懲戒処分という。

 社労士は自身のブログに、社員を「うつ病にして会社から追放」する方法として「バツを与えるべき根拠を就業規則に盛り込みましょう」「モンスター社員に降格減給与えてダメージ与えます。適切な理由でっち上げましょう」「万が一本人が自殺したとしても、うつの原因と死亡の結果の相当因果関係を否定する証拠を作っておくこと」などと記し、11月24日にブログに掲載した。ネット上で批判が相次ぎ、現在ブログは公開されていない。

 内容を問題視した日本労働弁護団や「全国過労死を考える家族の会」が監督官庁の厚生労働省に厳しい監督を要請していた。

 愛知県社労士会によると、今月25日の臨時理事会で処分を決め、28日に郵便で処分内容を記した文書を発送。厚労省にも処分を報告した。会員権停止で会の役員就任や会の事業への参加はできなくなる。会は社労士法に基づく法定団体で、退会した場合はその会が所在する都道府県では社労士として活動できなくなる。

 愛知県社労士会の担当者は「国家資格である社労士資格を会が奪うことはできない中で一番重い処分とした。それぐらいブログの内容は許容できないものだった」と話している。

 この社労士は、事前の毎日新聞の取材に対して「処分が出た場合、粛々と従う」と話していた。
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<「困った従業員を容易に解雇するには?」という経営側の隠れた需要>
今回は、「社員をうつ病に罹患させる方法」「モンスター社員に精神的打撃与えることが楽しくなりますよ」といった、過激なブログ内容が問題となりました。

筆が滑ってしまった側面はあります。

筆が滑る

書いてはいけないことや書かなくてもよいことを,うっかり書いてしまう。(三省堂)

 

ところで、ブログの著者は、上記写真の本も執筆されています。

「従業員を容易に退職させるには?」と言う関連書籍は、ご覧のとおり売れ筋商品になっています。

それだけ、使用者側からの需要があるということだと思います。

さすがに、鬱にさせたり、自殺に追い込むのはどうかと思いますが、日本の解雇制度に苦悩されている方は多いのではないでしょうか?

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