<「知らん、取らん、つまらん」日本の有給休暇制度>
エクスペディア・ジャパンが毎年恒例で調査している有給休暇の国際比較結果が発表されました。
・サンプル数 :計9,273名/26カ国
・年齢: 18歳以上の有職者男女(フルタイム、パートタイム、自営業)
・調査対象:日本、インド、アラブ首長国連邦、オーストラリア、韓国、香港、シンガポール、マレーシア、タイ、ニュージーランド、米国、カナダ、メキシコ、ブラジル、イギリス、ドイツ、フランス、イタリア、スペイン、オーストリア、ノルウェー、スウェーデン、デンマーク、アイルランド、オランダ、フィンランド
・調査方法:インターネットリサーチ
・調査会社: Northstar
・調査期間:2015年10月6日~10月22日
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<まだまだ低い取得率>
この調査会社のデータでは、だんだん有給休暇の取得率が上昇しています。
とはいえ、まだ諸外国と比べると低くなっています。
政府目標「東京オリンピックまで70%」は、達成できるんですかね。
<そもそも有給休暇を知らない?>
あまりにも、「有給休暇取得に後ろ向きな民族?」だったせいか、そもそも従業員としての権利である有給休暇を知らない方は、諸外国と比べ圧倒的に多くなっています。
ちなみに、正社員はもちろん、パート・アルバイトにも、「比例付与」といって、正社員よりは日数が少ないものの、有給休暇が与えられます。
<仕事への満足度は最低>
日本人は、丁寧な製品を作り、いい仕事をしますが、満足度をみると最低値です。
また、「あなたが有給休暇を取る目的は何ですか?」という質問に対し、日本で圧倒的に多い回答が「複数回に分けて短い旅行をする」でした。
その一方で、「長期旅行をする」と回答した人は14.8%にとどまります。他国では「長期旅行をする」人が「複数回に分けて短い旅行をする」人よりも多いなか、こちらの割合は世界で最も低い結果となりました。
厚労省は、各種休暇制度制定やキャンペーンを行っていますが、この発表を見ると、それ以前に、労働基準法第1条「この法律で定める労働条件の基準は最低のものであるから・・・」を徹底する方が先決のような気がします。