週刊 社労士!(2014/5/17号)

週刊 社労士!(2014/5/17号)

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<残業代 中小も5割増 長時間を抑制、政府検討>
政府は中小企業の残業代を引き上げる検討に入った。2016年4月をめどに、月60時間を超える残業には通常の50%増しの賃金を払うよう企業に義務付ける。現在の25%増しから大企業と同じ水準に引き上げて、なるべく長時間労働を減らすよう促す。やむを得ず残業する人の収入は増えるようにして、消費を押し上げる狙いもある。
労働政策審議会(厚生労働相の諮問機関)で議論を進めて、15年の通常国会に労働基準法の改正案を出し、16年4月からの適用を目指す。政府は10年4月に施行した改正労基法で、従業員が300人を超えるような大企業に対して、60時間超の割増率を50%以上に引き上げた。当初はすべての企業で一律に引き上げる方針だったが、経営が苦しい中小企業への配慮で当面は猶予し、3年をめどに再び検討することにしていた。
中小企業庁によると、中小で働く人は3217万人と、働く人全体の70%を占める。厚労省の調べでは、中小企業の事業所のうち月60時間超の残業をしている人がいるのは4.4%。大企業の8.1%より少ないが、労務管理がずさんな企業もあり、賃金を支払わない「サービス残業」を含む実際の残業時間はもっと長いとの指摘が多い。
全国の労働基準監督署は12年度にサービス残業をさせていた1277社を指導して、10万人の働き手に計105億円の残業代を払わせた。中小の割増率を引き上げると、人件費を抑えるために残業を減らす効果が期待できる。一方で、かえって残業代を払おうとしない企業が増えてしまう可能性もあるため、厚労省は労働基準監督署による監視の強化も併せて検討する。※2014/5/10 日本経済新聞

 

 

<ワタミ創業者「24時間365日死ぬまで働け」を正式撤回>
ワタミグループは5月12日、創業30周年を記念して横浜市で社内イベント「創業記念祭」を開いた。集まった3000人の社員らを前に、同社創業者である渡邉美樹参議院議員が、「24時間365日死ぬまで働け」を撤回すると正式に表明した。(オルタナ副編集長=吉田広子) 「24時間365日死ぬまで働け」という一文は、社員向けの冊子「理念集」に記載していた。同社幹部によると「24時間365日働けという意味ではなく、勤務時間が終わっても常に仕事のことを考えていてほしい」という経営者の願いを込めていたという。

 

 

<障害者の就職者数 過去最多に>
2013年度にハローワークを通じて就職した障害者が7万7883人となり、1970年度の調査開始以来、最多となったことが14日、厚生労働省のまとめで分かった。前年度と比べて14.0%増で、4年連続で過去最多を更新した。  同省は企業に義務付けられる障害者の雇用率(法定雇用率)が昨年4月に1.8%から2.0%に引き上げられたことを受け、企業が積極的に採用しているとみている。

 

 

<年金受給、75歳まで繰り下げ可能に 政府検討>
公的年金をもらい始める年齢を本人の選択で遅らせられる制度について、田村憲久厚生労働相は11日のNHKのテレビ番組で、年齢の上限を今の70歳から75歳程度に引き上げることを検討する考えを明らかにした。開始時期を遅らせると、月々にもらえる額が増える。働き続ける高齢者の増加が見込まれるなかで、年金のもらい方の選択肢を広げるねらいだ。
 現在、国民年金の受給開始年齢は原則65歳、厚生年金では60歳から65歳まで段階的に引き上げている途中だ。ただ、本人の希望で60歳まで早めたり、70歳まで遅らせたりできる。時期を前倒しするとそれに応じて月々の受給額は減り、逆に後にずらすと額は増える。
 時期を遅らせられる範囲について、田村氏は「例えば75歳まで選択制で広げる提案が与党から出ており、一つの提案と認識している。選択の幅をのばすのは、一つの方向性としてはある」と述べた。少子高齢化の影響で、今後は年金の支給水準が下がり続ける見込みだが、受給を遅らせると月々にもらえる額の目減りは緩和できる。
 一方、受給開始年齢を今の原則65歳から一律で引き上げることについては、「国民の反発は非常に大きい」と述べ、消極的な考えを示した。※2014/5/11 朝日デジタル

 

<いっしょに検証!公的年金>
厚労省が新たに、まんがやイラストでわかる「いっしょに検証!公的年金」のホームページを開設しました。(下記をクリック!)
http://www.mhlw.go.jp/nenkinkenshou/

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