このブログ・動画では、暮らしに必要な「社会保障の仕組み」についてお伝えしております。
今回は、「年金と生活保護はどちらが得か?」についてお話しして参りたいと思います。
こんな声が聞こえてきます・・・
年金を納めても、将来どのくらいもらえるか不安。
一生懸命年金を納めても、生活保護があるんだから、いいこと無いじゃん。。。
今のお年寄りに比べ、私たちは年金に関して損しているよね~。
さて本当のところは、どうなのでしょうか?
こんな考えを抱く人達はおかしい、と一蹴するべき案件なのでしょうか?
国民年金保険料の納付は国民の義務ではありますが、若者たちが抱くこの問いに、答えてまいります。
【お話の流れ】
①年金と生活保護の比較(金額)
②年金と生活保護の比較(その他)
③結論:どちらが得か?
①年金と生活保護の比較(金額)
「自分の年金と生活保護と どちらが得なの?」
これはもちろん、これまで納めた保険料や、住んでいる地域によってバラバラです。
ただ、バラバラだからといって、制度の説明だけでは実感が湧きません。
ですので、結構サラリーマンとして頑張った男性の例を想定してみましょう。
※あくまで一例です。
【生活保護は年金との差額支給】
といいますのも、現在は10年掛けると老齢年金が受給できます。
生活保護の間は、法定免除でその間は1/2支給となりますし、過去に働いたことが有れば年金額が支給されるからです。
年金が生活保護金額に満たない場合、その差額が支給されます。
20歳から60歳まで自営業(国民年金のみ)でフルに納めても、月額65,000円ですか・・・。
生活保護だと全く納付していなくて115,000円(名古屋市)なんて、やっぱりおかしいんじゃないですか?
しかも、自営業で頑張って資産があったりすると、年金は65,000円でも、差額の生活保護はもらえませんからね。
「65歳以降は生活保護を受給する気満々」と、初めから考えている人にとっては、納めた国民年金や厚生年金が、もったいなく感じる気も分からなくはないですね。
②年金と生活保護の比較(その他)
その他金額以外にも、さまざまな違いがあります。
こうしてみると、生きていくうえでは問題ないが、多少窮屈な生活になるかも。。。
本当は生活保護を受給できるけど、やはり役所の敷居は高いので、なかなか申請の第一歩を踏み出せない方も、いらっしゃいます。
また受給できたとしても、その後の調査など、窮屈さはあるかと思います。
③結論:どちらが得か?
いかがだったでしょうか?
なんとなく、年金と生活保護の「光と影」が見えてきたのではないでしょうか?
これまで挙げてきましたように、かなり長い間にわたり、年金保険料を納付したにもかかわらず、生活保護とそれほど変わりない受給額ということで、「なんだかなあ」という気がするのもうなずけます。
最初から将来、「生活保護で老後生活する!」と決めたのなら、金額面では生活保護の方が得します。
ここで10数年、年金業務に携わって、生活保護受給の方ともお話ししてきた私の感想を、お伝えしてみたいと思います。
生活保護の老後は、決してみじめな生活ではないです。
・もし自分が受給する立場なら、お金無いなりに身綺麗だけはして、図書館で本を借りたりDVDを借りたり、公共の安い美術館・博物館・植物園・クラシックサロンコンサートなど、クルクル出かけて、楽しく人生過ごすと思います。
最終的に自己責任とはいえ、今後これまで以上に「老後格差」が起こってくることは否定できません。
ですので、頑張れるだけ頑張って、それでも老後に生活保護になった場合には、受給額の範囲内で「無理やり」でも、いっぱい楽しむ工夫をすれば、全然OK。
それまでは65歳くらいまで極力「厚生年金」という、結構頼りになる保険加入で働ければ、そんなに悪い老後にならないと思います。
・もし自分が受給する立場なら、お金無いなりに身綺麗だけはして、図書館で本を借りたりDVDを借りたり、公共の安い美術館・博物館・植物園・クラシックサロンコンサートなど、クルクル出かけて、楽しく人生過ごすと思います。
最終的に自己責任とはいえ、今後これまで以上に「老後格差」が起こってくることは否定できません。
ですので、頑張れるだけ頑張って、それでも老後に生活保護になった場合には、受給額の範囲内で「無理やり」でも、いっぱい楽しむ工夫をすれば、全然OK。
それまでは65歳くらいまで極力「厚生年金」という、結構頼りになる保険加入で働ければ、そんなに悪い老後にならないと思います。
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