平成26年度(2014年度)に国内で使われた医療費は40兆8071億円だった。前年度より1・9%増え、8年連続で過去最高を更新。厚生労働省が28日に公表した。医療費が多くかかる高齢者が増えたことと、高額な医療機器や薬剤の増加が要因だという。1人当たりの平均額は32万1100円だった。
公表されたのは公的保険の対象となる医療費の総額で、患者の自己負担や公費負担、保険からの給付の合計。保険対象外の治療や健康診断、予防接種などの費用は含まない。
1人当たりの医療費は、65歳未満が17万9600円だったのに対し、65歳以上が72万4400円と4倍になった。後期高齢者医療制度に入る75歳以上では、90万円を超えた。
都道府県別にみると、最も多い高知県(42万1700円)は、最も少ない埼玉県(27万8100円)の1・5倍だった。人口比での病床や医師の数が比較的多い西日本のほうが、医療費も大きい傾向にあった。
かかった医療費の財源別の内訳は、保険料が49%、公費が39%(国が26%、地方が13%)、患者負担が12%。診療種類別では、医療機関での入院が37%、外来が34%で、医科診療費が計72%を占めた。歯科診療費は7%、薬局調剤費は18%だった。いずれも前年度比で2%前後の伸びだった。
15年度の医療費は速報値で41兆5千億円。今後も医療費は伸び続ける見通しとなっている。
※2016/9/28 朝日新聞デジタル
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国民皆保険制度・・・大丈夫?