【社保】2016年、厚生年金未適用問題が話題に

【社保】2016年、厚生年金未適用問題が話題に

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※2016/1/14 毎日新聞
本来は厚生年金に加入する資格があるのに、国民年金に加入している人が約200万人いると推計される問題で、安倍晋三首相は13日の衆院予算委員会で、厚生年金への加入促進対策を強化する方針を示した。事業所が保険料負担を逃れるため加入の届けをしていなければ義務違反に当たる。夏の参院選を控え、野党の追及をかわす狙いもあるとみられる。

 「加入漏れ」とみられる79万事業所すべてに調査票を送付するほか、日本年金機構が個別調査を行う。今年度から3年間は厚生年金適用対策の集中期間で、年金機構はすでに79万事業所に文書や電話で指導しているが、昨年11月末の加入は約6万3000件にとどまっている。

 首相は予算委で「事業所が責任を果たさない状況を放置するのは問題だ」と発言。対象者の把握のため、年金事務所が国民年金に加入している人の就労実態を確認したり、市町村が関連情報を年金事務所に提供したりするよう求めることなどを検討することも表明した。

 厚生年金は法人事業所のほか、従業員が常時5人以上いる個人経営の事業所(農林水産業などを除く)の加入を義務づけている。正社員のほか、勤務時間・日数が正社員の4分の3以上あるパートなども対象だ。保険料(月収の17.828%)は従業員と事業主が半分ずつ負担し、国民年金より給付も手厚い。

 ただ、アベノミクスの恩恵が波及していないとされる中小・零細事業者にとって保険料負担は重い。年金機構の担当者は「経営状況が大変で払いたいけど払えないというケースが多い。何回も指導が必要だ」と話しており、加入促進は簡単ではなさそうだ。

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<なあなあが多い、労働社会保険年金制度>

長妻議員による、厚生年金の未適用事業所問題の追及が始まりました。

2016年、参議院選挙が行われますが、2007年の参議院選挙の「年金記録問題」で第一次安倍政権が大敗したときを思い起こさせます。

もしかすると、安倍首相にとって、長妻議員による年金・社会保険制度に対する追及は、「鬼門」になっているかもしれません。

鬼門とは(大辞林)
① 陰陽道(おんようどう)で,鬼が出入りするとされる,不吉な方角。艮(うしとら)(東北)の方角。 「 -にあたる」
② 俗に,行くとろくな目にあわない所。また,苦手とする人物や事柄。

 

ところで日本は法治国家を標榜していますが、社会保険労務士が取り扱う「労働・社会保険、年金」制度は、法律通りに事が進んでいない、「なあなあ」で過ごしてきた部分が多くあります。

標題の「厚生年金未適用」や「年次有給休暇未取得」などがそうです。

社労士は、法律通りに運用されていないこのようなお悩みを聴いたりすることも、仕事の1つであります

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