政府の規制改革会議(議長・岡素之住友商事相談役)は4日の会合で、原則禁じられている契約期間30日以内の「日雇い派遣」の解禁を求める意見書を決めた。厚生労働相の諮問機関の労働政策審議会が進めている派遣に関する議論に反映させたい考えだ。働き方の選択肢を増やす狙いがあるが、雇用の不安定化を助長しかねず、波紋を広げそうだ。
日雇い派遣は、2008年のリーマン・ショック後に「派遣切り」が相次いだり、ワーキングプア(働く貧困層)が増加したりしたことを踏まえ、12年の法改正で原則禁止された。
規制改革会議の意見書は「限られた期間・時間だけ働きたいと考える労働者」がいると強調。日雇い派遣規制が、雇用のミスマッチや直接雇用などの形での日雇いを増やしているにすぎないとの指摘もあるとして、「抜本的な見直しが必要」と訴えている。
岡議長は会合後の記者会見で「労使が納得した上で、多様な働き方が選択できる社会を構築すべきだ。意見が政策に反映されることを強く期待する」と述べた。
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こういった議論をしている方々は、ただの1度も日雇い労働をしたことが無い人もいると思います。日雇い労働をする気持ち・焦りなんかは、たとえヒアリングをしたとしても、体験者でないとやはり実感がわいてこない。だから、もと日雇い労働をしたことがある、「日雇労働社労士」(^^)から一言。。。
まあ、「限られた期間・時間だけ働きたい!」という労働者(学生)がいることは間違いないですし、貯金が底をつき、「今すぐ日銭が欲しい!」という労働者もたくさんいます。しかしそれと同時に、働かせる側にも需要があります。
「労働者の需要があるので(^○^)」とか「多様な生き方(^^)」なんて『労働者側のため』みたいなこと言うもんだから、何か裏があるんじゃないの?ということになるんです。昔と違って、今はインターネットでいくらでも同じように日雇をしている人の愚痴・不満・悲壮感を知ることができます。経営者側としても需要があるんだということも伝えるべきだと思います。経済活動をするうえでも必要なんだと。。。
そのうえで、「一時的にお金を稼いだり経験を積むため日雇いをすることもいいと思います。ただし日雇いということは、誰でもすぐできる仕事。将来像も描きにくいです。将来のことを考え、定職に就く道も考えましょうね。」みたいなアナウンスをすることが、『労働者側のため』じゃないかと思います。日雇い派遣は反対ではないですが、負の側面について伏せている感じを匂わせてしまうのが日本人のプレゼン力の無さなのかも。。。(東京オリンピック誘致の汚染水問題のように)
だから、日雇い派遣を再度解禁する際には、「政府インターネットテレビ」で、日雇い派遣の「良い面と気に留めておかなければならない面、プラス面とマイナス面」的な内容の、明るい(^^)動画を流してほしいと思います。特に人生経験の浅い若い人たちは、そういった知恵が無いので、納得したうえで、日雇い派遣を選択したのとしないのとでは、社会に対する不満度が随分違ってきます。再度解禁する際には、ぜひそういったプレゼン動画を作成してほしいと思います。