ブラック企業VSホワイト企業 それぞれの苦悩

ブラック企業VSホワイト企業 それぞれの苦悩

black white 最近巷では、「ブラック企業」に関する問題が取り沙汰されています。

私もかつて、世間でブラックと呼ばれた企業に勤務したことがあります(体は壊しましたが、スキルが学べ世間で言うほど嫌ではなかったけど・・・)。

 国民の圧倒的多数は労働者側ですから、ブラック企業が非常に問題になっていますが、ではホワイト企業になれば問題が無いのかといいますと、これまた一筋縄ではいかぬ事情があります。ここでは非常にざっくりではありますが、ブラック企業とホワイト企業の問題点について比較をしてみましょう!

<ブラック企業とホワイト企業の比較>

【ブラック企業】

①労働者側の苦悩 ②主に労働基準法32条~41条「労働時間や休憩・休日・年次有給休暇」が問題

【ホワイト企業】

①使用者側の苦悩 ②主に労働契約法16条「解雇権濫用法理」が問題

<ブラック企業問題の苦悩>

「ブラック企業問題」とは、主に労働者を労基法32条~41条に違反して酷使することによる問題だと思います。休みなく長時間労働で働かされ、残業手当も出ないというアレです。 「労働法は昭和22年に工場労働者をイメージして作られた法律なので、実態にそぐわない」なんて話をよく聞きます。確かに第三次産業にはそぐわない一面もありますが。。。 でもね~。。。成果が出ないから長時間酷使してもいいなんてことはないわけで、労働法の趣旨としては「その分時給単価を抑えればいいのであって、長時間労働はまともじゃないでしょ!」といっているわけです。サービス残業を前提に社会が回るような状態を避けるためにも、(ポーズかも知れないけど)9月から始まる「ブラック企業へのお灸」を見届けたいと思います。

<ホワイト企業問題の苦悩>

では、ブラック企業を改めて、ホワイト企業になれば問題が無いのかといいますと、そこがなかなか難しいところでもあります。「ホワイト企業問題」(※勝手に命名)とは、主に労働契約法16条に関する問題だと思います(+残業手当関係)。つまり「クビ」が難しいというアレです。「目の前いる可哀想な労働者を救済する」というスタンスで判例が積み重ねられた結果、日本の正社員は、会社が倒産しそうだとか犯罪を犯したぐらいでないと解雇が難しい状態になりました。『いやそれ普通でしょ?』と思われたあなた・・・ 人間は感情を持つ動物です。 数値化するのは難しいけれど、その人が居るだけでモチベーションが下がったり、業務に支障が出たり、他の社員に悪影響が出たりすることってありませんか? そして労働者側も「会社が倒産しても知ったこっちゃない\(-o-)/」スタンスで抵抗するケースもあります。ホワイト企業であればあるほど、人のいい社長であればあるほど、解雇する際の悩みが深くなります(いっそブラック企業になっちゃおうかな~( ̄д ̄)なんて思いが頭をよぎる・・・) その反動もあってか、安倍首相の「世界で一番企業が活動しやすい国を目指す」ということで、企業側視点の労働法改正が進みつつあります。

 

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