04月

雇調金活用を妨げているものとは?

雇用を維持するために、解雇にせず休業扱いさせている企業に対し、国が支援するのが「雇用調整助成金」です。

 

支給率も中小企業では、従来の2/3支給から9/10支給(さらに10/10へ)に変更になり、ぜひ助成金を活用して雇用維持を図っていただきたいところです

 

ところが、この助成金利用がなかなか進んでいないため、厚生労働省は手続簡素化を打ち出しました。

恐ろしく大変だった「日ごとの休業実績の記載」は、合計日数で可能となりました。

また、休業協定書作成の前段階手続として「労働者個人ごとの委任状」が必要でしたが、それも不要になり、その他の添付書類も不要あるいは、別の書類でも代用可能となりました。

でも、あくまで「手続簡素化」であり、受給にあたって「厚労省側が調査したいと考えている事項が削減・簡素化しているわけではない」点に気を付ける必要があります。

つまり本当は、今でも昔ながらの添付書類を持参していただきたいので、「要請」という形でのお願いや協力は求められます。

【現場では・・・】
例えば上記チラシでも <添付書類の削減>と銘打って3点挙げられておりますが・・・

①「履歴事項全部証明書」廃止としていますが、代わりにもっと面倒な労働者名簿等を求められたりしますので、むしろ法務局でサクッと取得した方が楽です。

②「委任状」廃止としていますが、本当に委任したか跡を残すためにも、「委任状取得したほうがいい」と協力を求められたりします。

③「確定保険料申告書」廃止としていますが、現場の厚労省職員さんはその後の調査が大変のため、添付の協力を求められます。
「言っていることと全然違うじゃないか」と、憤る方もいらっしゃるかもしれませんが、厚労省側が知りたい(調査したい)ことは何ひとつ変わっているわけではないので、簡素化とは「忙しいので一旦これでも受け付けすることは可能」、というくらいに捉えておいたほうがよろしいでしょう。

 

 

 

 

職人気質な日本人の功罪

日本人の細やかな気遣い・気配りは、世界から感動され、また様々な商品開発にも生かされております。

 

日本製は高品質ですし、包装1つとってみても、海外製は開けにくかったりしますが、日本製はスムーズです。

 

日本のお菓子は、見た目もかわいく、きれいですよね。

 

日本人の作った「雪だるま・雪まつり」は、海外の人から見ると「スゴイ」と言われます。

 

そもそも、東京オリンピックの有名なフレーズは
「お・も・て・な・し」 です。

 

 

しかしながら日本人特有のこうした側面は、公共サービスにおいては、非常に厄介な形で現れます。

 

一人ひとり、個人の事情に合わせて丁寧に公共サービスを行おうとしたら、迅速さは失われますし、コストも非常にかかります。

(マイナンバーを活用して、高度な公共サービスも可能ですが、世間の合意は得られておらず、現状そこまでは至っていません。)

 

一昔前、「年金記録問題」が発生しました
(※実は今も収束していませんが・・・)。あのとき、立ち上げ当初から、私は社労士として総務省で関わっておりました。当初は、「納付したと推認できる状態なら年金記録として認定する」とした、ふわっとしたものでした。

日本の公務員さんは良い意味で「まじめ」ですので、ふわっとした形でなく、どんどん納付したと推認できる事例を積み重ね、膨大な資料が出来上がりました。

確かに真実を突き詰めていくことは大事かもしれませんが、そもそも複雑すぎる年金制度が、エラーや間違いを起こす原因であったと思いますし、現在も同じような危険を抱えております。
(その証拠に年金機構のホーム―ページには、毎月「事務処理誤り」が発表されております。職員が怠けているというのではなく、本当に年金制度は難しすぎるのです。)

 

 

 

 

 

 

雇調金活用を妨げているものとは?

社労士として色々給付金業務に携わっている経験から、雇用調整助成金の活用が進まないのは、次の3つの要因があろうかと思います。

①そもそも、どんな新型コロナ対策給付金があるか、分かりずらい。
(⇒公式の10分動画サイトなどを作成したらいい)
★私もお客様にこんなチラシを作成したりしております。

 

 

②書類作成が難しい
(⇒システムエンジニアに頼んで、クリックするだけで書類作成できるサイトを作成をしたらいい)
(⇒そもそも書類作成できるサイトが作れないような制度は、簡便ではない

 

 

③厚労省としては言いにくいことではあるが、日本企業の現状を踏まえた対応策も公表する。

労働条件通知書や、タイムカード、就業規則などが未整備、社会保険未加入な会社は多いです。
今はそういった日本の現状に即した対処法も公表すべきだと思います。
新型コロナ騒動を、日本の職場環境変化の「大チャンス」と捉え、中小零細も含め、全ての企業が活用しそうな雇用調整助成金を通して、複雑な労務管理とハンコ文化な日本企業の近代化を進めてほしいですね。

実際問題、普段から労働関係書類を完ぺきに整えている会社は、雇用調整助成金の申請は、比較的楽なはずです。

[word_balloon id=”1″ position=”L” size=”M” balloon=”talk” name_position=”under_avatar” radius=”true” avatar_border=”false” avatar_shadow=”false” balloon_shadow=”true” font_color=”#000000″ font_size=”18″]助成金受給には、普段から完ぺきに近い、労働社会保険手続の整備が必要です。

そんなの「当たり前でしょ」と思われるかもしれませんが制度が複雑なため、創業者・経営者には過剰な整備コストが求められております。[/word_balloon]

 

生活費に困った場合の資金調達法

2020/4/6 現在、

新型コロナで色々大変ですね。

 

さて今回は、当面必要な生活資金を得る方法について、お伝えして参りたいと思います。

 

 

生活費って、借りたくはないですよね(^_^;)。。。

 

最近は見かけることが少なくなりましたが、昔はドリフのコントであったように、近所にお醤油借りたりとかありました。。。

 

が、「どうしても生活費が・・・」 という時の場合に備えておくのもよろしいかと思い、ブログにしました。

 

 

★なお、新型コロナによって、中小事業主や個人には、別途「給付金」や「助成金」などが支給されます。

返済不要ですから、忘れずに、積極的に請求しましょう!

※手続が難しく前に進まない場合や、どんな助成金が該当するか分からない場合は、社労士に相談という方法もあります。

 

 

 

 

生活費を調達する3つの方法

 

 

親戚や友人から借りるという方法もありますが、「主従関係」が発生したり、関係が悪くなる恐れが高いです。

ですので、それ以外の方法で、生活資金調達方法をお伝えしますね。

 

【①前借りで調達する】
最も負担感が少ないのは、従業員であれば「会社から前借りする」という方法があります。
労働基準法には次のように書かれております。
ただし、従業員が支払期日前に支払いを請求することができるのは既往の労働に対する賃金」部分のみです。

(非常時払)
第25条 使用者は、労働者が出産、疾病、災害その他厚生労働省令で定める非常の場合の費用に充てるために請求する場合においては、支払期日前であっても、既往の労働に対する賃金を支払わなければならない。

労働基準法施行規則第九条 法第二十五条に規定する非常の場合は、次に掲げるものとする。
一 労働者の収入によつて生計を維持する者が出産し、疾病にかかり、又は災害をうけた場合
二 労働者又はその収入によつて生計を維持する者が結婚し、又は死亡した場合
三 労働者又はその収入によつて生計を維持する者がやむを得ない事由により一週間以上にわたつて帰郷する場合

また、会社によっては、「社内貸付制度」があったりしますので、会社で相談されるとよいでしょう。

 

【②公的機関から調達する】

【厚生労働省(ハローワーク)から調達】
失業給付が受給できる失業中の場合は、会社から頂いた離職票を公共職業安定所(=ハローワーク)に持参しましょう。 失業給付で生活できますし、職業訓練に通えることになれば、その期間も給付されます。
●雇用保険を掛けていないなど、失業給付が出ない方でも、求職者支援制度により、職業訓練を受講することができれば「職業訓練受講手当:10万円/月」が受給できます。
【厚生労働省(生活福祉資金貸付制度)から調達】
市区町村が窓口となっている「社会福祉協議会(社協)」のメニューの中に、生活福祉資金貸付制度というものがあります。平たく言ってしまえば、公的機関版の「消費者金融」です
(^_^;)

当然、借りたものは返す必要がありますが、その利息は、0%~1.5%です(※新型コロナによる収入減は0%です!

緊急小口資金
10万(新型コロナ関係20万)を、無利息で借りることができます。
総合支援資金
失業などにより1回の貸付だけでは生活の維持が困難な場合、3か月にわたって総合支援資金を借りられます。
例えば2人以上の世帯の場合ですと、月20万円以内が原則で、最大3ヶ月(60万円)となります。

無利息で借りられるなど、いいことづくめのように感じられますが、実際は、「多重債務者や借金が多く返済の見込みが無い」「無職のとき(ただし、ハローワークで探している最中などは利用可能の場合あり)」だと、回収が難しいと判断され、借り入れが難しくなります。

また、色々身辺調査をされる可能性があります。

 

 

 

 

【③民間(消費者金融)から資金調達する】
公的機関から資金調達できない場合は、積極的にはオススメしませんが、民間の消費者金融で借りるという方法があります。20年ほど前のイメージですと「サラ金」ですので、怖い取り立てと、利息も今と比べて倍ほどもあり、よほどでないと借りてはいけませんでした。

最近は、利息も下がり、以前に比べれば業界のイメージは良くなりました。

ただし、「ご利用は計画的に」です。。。

 

 

 

[word_balloon id=”1″ position=”L” size=”M” balloon=”talk” name_position=”under_avatar” radius=”true” avatar_border=”false” avatar_shadow=”false” balloon_shadow=”true” font_color=”#000000″ icon_type=”exclamation” icon_position=”top_right” icon_size=”M” font_size=”18″]「生活福祉資金貸付制度」という、公的機関版の”消費者金融”から当面の生活資金を借りる方法があることを、知っておいてくださいね![/word_balloon]

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新入社員が知っておきたい労働社会保険

今日は、2020年4月1日(水)です。

 

 

今年は新型コロナの影響(3密を避ける)で、そもそも入社式を取りやめたり、簡易形式やビデオ配信で行ったりしているところも多いようです。

 

入社式なんて、いかにも日本っぽい採用儀式ではありますが、私にもそんな甘酸っぱい思い出があったらなあ・・・

 

なんて、この歳になってニュース報道があったりすると思ってしまいます。

 

 

さてこれから、仕事を覚えたり職場の人間関係を構築していくわけなんですが、

 

職場でも、そしてこれまで過ごした学校でも、教えてくれなかったけど、とっても大事なものに、労働社会保険制度の知識があります。

 

何も労働基準法の細かいことを覚えて、「労働者の権利はこうなんだ!」なんて言うつもりはありません。

 

本当に基礎の基礎、でも新入社員が知っておきたいことを、今回は3つ、お伝えして参りたいと思います。

 

 

 

 

①労働条件通知書を受けてますか?

貴方の働く条件はどうなっているか、文書やPDFなどのメールで通知されておりますでしょうか?

 

 

会社が「労働条件通知書」を交付することは法律上の義務です(労働基準法15条)。

 

というか、本人も知りたいでしょうし、実は会社側にとっても、防衛したり、助成金を得るための最低条件でもありますから。。。

 

これから、夢や希望を持って働く上で、のちのちのトラブル防止のため、労働条件通知書をしっかり受け取ってくださいね。

 

 

 

②社会保険に加入されることを知る

これから職業生活を送るに当たり、様々なリスク(病気・失業・・・)があります。

 

これを民間の保険で全部カバーしていたら大変です。

 

そこで国は、「雇用保険」「健康保険」「厚生年金保険」などに加入させ、保険料を給料から控除します。

 

所得が低いうちは、税金よりも社会保険料の方が、負担感が大きいです(会社が半分負担)。

 

若いうちは、病気もしないし、失業してもすぐ再就職先は見つかるし、老後のことなんてまだまだ先だから、ピンときませんが、

 

自営業者やフリーランス、パートなどと違って、会社員が加入する保険は、それはそれは、有りがたいです!

 

★個人的には、年金(老齢・障害・遺族)は、会社員の方は恵まれているなあと感じております。

 

 

 

 

③保管しておく

・会社から受け取った労働条件通知書や辞令を保管しておきましょう(思い出にもなります)。

・健康保険証を保管しておきましょう(病院行くときに必要です)。

・雇用保険被保険者証を保管しておきましょう(就職した会社によっては、会社が保管している場合もあります)。

・年金手帳を保管しておきましょう(就職した会社によっては、会社が保管している場合もあります)。

 

いずれ、雇用保険被保険者証や年金手帳、健康保険証は、マイナンバーカード1つに代わっていくかもしれませんが、

現状は、それぞれ用紙や手帳、カードで発行されますので、大切に保管しておきましょう。

 

 

 

 

 

余談ではありますが・・・・・

自分が経営者ならいいんですが、従業員として働く場合は、「人間関係」がとても重要です!

 

しかも入社した4月の第一印象が、とても重要で、その後にも大きく影響してきます。

 

人は会えば会うほど、親しくなっていきますので、できるだけ自分から会話をしてみてくださいね。

 

 

 

さて私は昔、卓球部(県退会出場)だったんですが、昔から、サッカーや野球などチームワークプレイのほうは苦手でした。

 

数多くのバイトなど仕事をしてきましたが、常にチームワークで動くような仕事よりは、新聞配達や夜間清掃、そして現職の社労士で○○相談などしている方が、どちらかと言えば向いていましたね。

 

就職したけれど、俺(私)には向いていない仕事かも?と思った場合でも、新入社員で就職という「切符」は、すごく有りがたいものです。

 

社員食堂でご飯食べる(サラメシ)なんて、私は憧れです(^_^;)

 

よほどのことが無い限り、入社してすぐ辞めるなんて、もったいないですよ~!!

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