高齢期の労働について、相反する印象を受けるデータが発表されました。何か国民意識を誘導させるものでもあるのかとちょっと疑ってしまう・・
あなたは、65歳以降も働きたい派ですか?働きたくない派ですか?
<65歳以降も働きたい(高齢社会白書)>
政府は、13日の閣議でことしの「高齢社会白書」を決定し、35歳から64歳までを対象にした意識調査の結果、高齢期への経済的な備えが足りないと感じている人が7割近くに上り、半数以上の人が65歳以降も働きたいと答えました。
13日、閣議決定されたことしの「高齢社会白書」には、内閣府が去年11月から12月にかけて全国の35歳から64歳までの男女6000人を対象に行った、高齢期の備えについての意識調査の結果が盛り込まれています。
それによりますと、高齢期への経済的な備えについて、「十分だと思う」「最低限はあると思う」と答えた人は23.3%、「少し足りないと思う」「かなり足りないと思う」と答えた人が66.9%でした。
また、何歳まで仕事をしたいか尋ねたところ、「65歳くらいまで」と答えた人が31.4%だった一方、「働けるうちはいつまでも」などと、65歳を超えても働きたいと答えた人は50.4%となりました。
白書では「『人生90年時代』を迎えつつあるなか、高齢期の生計を支えるために働きたいと考える人は多い。高齢期を見据えた職業能力開発のための環境整備を進める必要がある」としています。※2014/6/13 NHKニュース
<65歳以降は働きたくない(総務省統計)>
総務省統計局は5月13日、2014年1月~3月期平均の「労働力調査」の集計結果を発表した。非労働力人口4550万人(前年同期に比べ10万人減少)のうち就業希望者は443万人で前年同期に比べ3万人減少した。就業非希望者は3986万人で25万人減少。なお、就業非希望者のうち「65歳以上」は62万人増加となった。
この結果で注目したいのが、就業非希望者のうち65歳以上が増加していること。人によるだろうが65歳過ぎても働きたいと思う人は少ないだろう。しかも、現在ではこの年齢のラインから年金が受給されているからなおさらである。
もちろん、生活やお金の問題ではなく、自分のポリシーやチャレンジ精神つまり「死ぬまで現役」という方も多い。しかし、現在65という数字が十数年後には70、さらには75になると思うと先が思いやられるのは筆者だけか。年金に頼らない人生設計が必要な時代なのだ。2014/5/21 エコノミックニュース